2020年 2月 「受ける幸い、与える幸い」
使徒言行録20章35節
2月 の 標 語
「幸いなるかな」と聞けば、あの箇所(山上の説教)が思い浮かびます。人生の、そしてこの世の不条理に苦しむ人をこそ、神の国はまっさきに招き入れると約束する、イエス様らしいひと言です。ただ、その源は旧約聖書にあります。詩編、なかでも長大な119編に注目すると、イエス様が思い描いた世界がさらに味わい深くなるのです。
聖書が描く「幸い」とは、神様が「良し」とされる出来事が起こること。まずは、たった一人にでも、そして少しずつでも広がりゆくことを願っています。その「幸い」を受けた人が、今度は誰かの「幸い」をもたらす、神様の同労者になってくれること、を。
使徒言行録に、《受けるよりは与える方が幸いである》というイエス様の言葉が残されています。どちらがいいか、という話ではありません。受ける幸い≠ゥら与える幸い≠ヨの脱却。弟子から使徒へと成長できたあの原体験が、今も教会を生き生きと支えているのです。